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今日は朝から名古屋港湾の視察へ。
◆ 名古屋港湾
名古屋港は、臨港地区(海に望む港湾の土地)が日本一の面積を誇る広大な港湾だ。確かに現地を見ると、横浜港と比べても広々として、整然としている印象がある。
名古屋港湾は、トヨタ、デンソーなどの自動車関連産業に加えて、重工業、電機産業などのトップ企業の工場が集積する中部地方を後背地として抱えていることが強みであると感じるが、冒頭で書いた広々とした港湾の条件の良さに加えて、以下に書くITを使った全自動のシステムとネットワークも設備面での港湾の強みとなっているようだ。
◆飛島コンテナターミナル
米州や欧州への基幹航路を行き来する大型コンテナ船が着くターミナルで、名古屋港で最も水深が深いターミナル。
それでも水深16メートルで、昨今の世界のコンテナ船の大型化傾向からして、コンテナを1万個レベル積めるような大型コンテナが寄港できるようにするためには、より深い水深(18メートル程度)が必要となる。
今日の視察で分かったのは、名古屋港の場合、そもそも湾自体が非常に遠浅な海なので、湾内の航路も掘削をして水深を15−16メートルにしているため、これを18メートルまでにしようとすると、湾内航路も全部工事しなければならないということ。
港湾の設備に話を戻そう。
飛島は、世界最新鋭の自動化されたコンテナターミナルで、極めて効率的で安全な運用がなされている。コンテナ船と、コンテナの補完場所、トレーラーに至までの流れが、無人のビークルやクレーンで自動化されている。
ふつうの埠頭だと、埠頭内をトレーラーがぐるぐる回り回っているのだが、ここでは、AGV(Automated Guided Vehicle)という無人のビークルが、コンテナを移動させている。すごい!しかも国産、豊田自動織機製だそうだ。
コンテナの置き場所から移動させる門型クレーンも無人。ふつう数十メートルの高さのこのクレーンに人が乗って、コンテナを動かすのだが、無人のためコスト削減にもなるし、厳しく危険な労働環境から運転者を解放でき、さらには、土日や夜も作業が出来るようになっている。
また、全体の自動化で燃料効率も飛躍的に改善して、月28000リットルの燃料を削減でき、コスト削減とCO2削減にも成功している。
こういった取り組みを、日本の他のメガターミナルにも広めることが出来れば、設備面とコスト面での競争力強化につながる。
◆鍋田コンテナターミナル
次にお隣の鍋田ターミナルへ。お隣といっても、名古屋港は臨港地区が広いので、来るまで20分かかる。
こちらは、中国、韓国、台湾の航路を行き来する、比較的小さめの700−800コンテナ積みの船が寄る。
驚いたのは、鍋田もさっきの飛島も含め、名古屋港全てでネットワークを共有して、情報システムを統一していること。なので、トラックの運転手さんも、ペーパーレスで、RFIDでどのコンテナを積むか、自動で読み取り、リードタイムもかなり短縮している。
これはトラック事業者さんにも統一の端末を持ってもらわなければできないことで、コンテナにもすべてRFIDタグがついているのだろう。かなり進んだ取り組みだ。在庫管理、船積み、出荷まで、ITとネットワークで共有管理している。
IT化というのは、実際は、「言うは安く行うは難し」なのだが、名古屋港湾の事例は、ITを利用した効率化の成功事例だろう。
今回訪れた名古屋の埠頭ターミナル会社の社長さんは、こうしたシステムを出し惜しみすることなく、「日本の港湾なら、どんどん真似して強くなってもらいたい!」とおっしゃっておられ、力強い限りだ。
日本の港湾の競争力強化に向けて非常に有意義な視察であった。
三村和也