来年度予算成立ープレス民主
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新政権初となる予算が成立しました。
「政権交代しても何も変わっていない」といった批判が多いように思われますが、これはタイムラグの問題で、予算が成立していなかったからという面が大きかったわけです。予算が執行される新年度から、生活の変化を少しずつ実感していただけるようになっていきます。
その中でも大きな変化となる2つの政策について今回はとりあげます。
「高校無償化」
新年度から、公立高校では、授業料が不徴収となり、私立高校では、年額約12万円の助成がスタートします。実は今まで、高校の授業料を無償化することを定めた国際人権規約のA規約(社会権規約)第13条を日本とマダガスカルだけが「留保」していました。
これで、この留保を撤回することができるようになり、やっと日本も子どもの教育への国のサポートが世界の標準的なレベルに届くことになるといえます。
「子供手当」
新年度から、中学校修了までの子ども1人あたり月額13000円の交付がスタートします。
国会審議での野党からの批判にこのようなものがありました。
「子供手当は、国籍要件を設けておらず、児童の居住要件も設けていないから、アラブの王様が日本にやってきて、「本国に50人子どもが居る」と言ったら、50人分の子供手当を出すことになるではないか!」と。
確かに、初年度の子供手当の制度は、国籍要件と居住要件が設けられていません。これはなぜかというと、現行の児童手当にそれらの要件がないためです。児童手当から子供手当へスムースに移行し、自治体の業務負担を極力減らすために、現在児童手当を受給している家庭は、申請無しで子供手当に移行できるように制度設計をしました。(そうでないと、膨大な業務量が発生してしまいます。)このために、初年度は児童手当と同じスキームにする必要があったのです。
しかし、本来、国籍要件や居住要件は付すべきですので、次年度以降で要件を付すようさらなる検討を進めます。
なお、アラブの王様が50人の子供手当を申請してくるような事態は容易には想像できませんが、そういった場合は、本国への送金の実態や子供の監護の実態をちゃんと調べることになるので、不正はできない仕組みです。
「財源の確保」
子供手当や高校無償化などの新制度をつくると同時に、大切なのは財源の確保。事業仕分けをはじめとして、行政のムダをなくし、財政再建の道筋つける作業を予算成立後も進めてまいります。
三村和也