2013年5月15日
成長戦略痛みは先送りでは困る
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早朝駅立ち@港南中央。
安倍政権のキモは産業競争力会議と経済財政諮問会議だと思っています。民主党政権時の各総理にも、官邸主導のオープンな民間議員を入れた会議体を活用せよと再三提言してきましたが、うまくワークしませんでした。一方で、安倍政権ではこれまでのところかなり上手く機能してきたと思います。
しかし、「成長戦略痛みは先送り」。こういう事象が出てきました。
(以下日経記事引用)
政府は14日、産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)で6月にまとめる成長戦略の主な項目を提示した。医療開発の司令塔づくりや特区制度下の規制緩和には一定の前進がみられる。一方、混合診療解禁や解雇ルールなど痛みを伴う改革は早くも議論の対象から除いた。金融、財政政策に続くアベノミクス第3の矢とするには踏み込み不足が目立つ内容といえる。
(中略)
一方、踏み込み不足が目立つのが税制や規制の分野。民間議員から高い法人実効税率の引き下げ要求が相次いだが、財務省は消極的でゼロ回答。
保険診療と保険外診療を併用する混合診療の解禁も、医療業界の反対が強く見送りとなった。企業の農地所有の自由化も広がりがなく、強固な「岩盤規制」にはくさびを打ち込めないままだ。
(後略)
これまで何度も言って来ていますが、いまの政権の政策の中では成長戦略が最も重要であり、成長戦略の成功は痛みを伴う規制改革なくしてはあり得ません。補助金の分配の見直しや組織作りなどはこれまで何度もやられてきたこと。それでは本質的な改革にはなりません。
政権の本気度と日本経済の本当の再生はこの規制改革の本丸に踏み込めるかにかかっています。これを今の政権がやらないのならば、野党がそこを突いてその点を争点にしていくべきです。
三村和也