一体改革における低所得者対策
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この特別委員会にかかっている法案が年金、子供子育て、税制改正の7本であるということであり、タイムラグはあり、また法律事項ではないものもあるが、医療、介護、新年金制度、就労促進、障害者対策、ふくめて、全体で大きな制度改正を進めている点です。
その上で、この委員会での議論の中で、「消費増税なんて、庶民の実情が分かっていない。」「庶民の悲鳴がある」との指摘がいくつかありました。また、ぼくも地元で説明すると、年金受給世代の方々から「これ以上負担が増えたら生活できなくなる」といった指摘を頂きます。そこで、消費増税を含む一体改革は、いったい誰のためのものかという点について議論しました。
これは、低所得者の方々のためのものです。
社会保障という制度自体が所得の低い人たちを社会全体でサポートしようというもので、今回の一体改革で社会保障制度を拡充する、消費増税分を全額社会保障に回す、ということは、まさに再分配機能を強化しようというものなわけです。
今回の議論は、負担と給付の関係で、消費税の増税による負担増にばかり焦点がいってしまっています。しかし、一体改革ですから、負担増と社会保障の負担減または給付増、メリットの部分がセットで考えられるべきであるわけです。
そのメリットの部分がほとんどクローズアップされておらず、国民のみなさんにも十分に知られていないのです。
今回の一体改革で低所得者層を中心にかなりの社会保障の拡充がある。例えば、国民健康保険で約400万人の保険料軽減。年金で500万人が給付増の対象。介護保険で65歳以上の3割が負担減。等々です。
ぼくは、毎年1兆円も自然増する社会保障費、この制度を持続可能にするために、社会保障の効率化の部分も、生活保護制度の改革も含めて、もっと切り込んでやっていかなければならないと思っています。しかし、消費増税を含む一体改革によって、低所得者層を中心にこういったメリットがあるということはもっと強調されるべきだと思います。