中京視察(港湾編)
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今日は朝から名古屋港湾の視察へ。
◆ 名古屋港湾
名古屋港は、臨港地区(海に望む港湾の土地)が日本一の面積を誇る広大な港湾だ。確かに現地を見ると、横浜港と比べても広々として、整然としている印象がある。
名古屋港湾は、トヨタ、デンソーなどの自動車関連産業に加えて、重工業、電機産業などのトップ企業の工場が集積する中部地方を後背地として抱えていることが強みであると感じるが、冒頭で書いた広々とした港湾の条件の良さに加えて、以下に書くITを使った全自動のシステムとネットワークも設備面での港湾の強みとなっているようだ。
◆飛島コンテナターミナル
飛島は、世界最新鋭の自動化されたコンテナターミナルで、極めて効率的で安全な運用がなされている。コンテナ船と、コンテナの補完場所、トレーラーに至までの流れが、無人のビークルやクレーンで自動化されている。
ふつうの埠頭だと、埠頭内をトレーラーがぐるぐる回り回っているのだが、ここでは、AGV(Automated Guided Vehicle)という無人のビークルが、コンテナを移動させている。すごい!しかも国産、豊田自動織機製だそうだ。
次にお隣の鍋田ターミナルへ。お隣といっても、名古屋港は臨港地区が広いので、来るまで20分かかる。
こちらは、中国、韓国、台湾の航路を行き来する、比較的小さめの700−800コンテナ積みの船が寄る。
驚いたのは、鍋田もさっきの飛島も含め、名古屋港全てでネットワークを共有して、情報システムを統一していること。なので、トラックの運転手さんも、ペーパーレスで、RFIDでどのコンテナを積むか、自動で読み取り、リードタイムもかなり短縮している。
これはトラック事業者さんにも統一の端末を持ってもらわなければできないことで、コンテナにもすべてRFIDタグがついているのだろう。かなり進んだ取り組みだ。在庫管理、船積み、出荷まで、ITとネットワークで共有管理している。
IT化というのは、実際は、「言うは安く行うは難し」なのだが、名古屋港湾の事例は、ITを利用した効率化の成功事例だろう。
今回訪れた名古屋の埠頭ターミナル会社の社長さんは、こうしたシステムを出し惜しみすることなく、「日本の港湾なら、どんどん真似して強くなってもらいたい!」とおっしゃっておられ、力強い限りだ。
日本の港湾の競争力強化に向けて非常に有意義な視察であった。
三村和也