2010年2月 9日
質問通告
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国会審議においては、前日までに「質問通告」をしなければならない。
閣僚がデータや事実関係も含めてきっちり答えられるように、事前に質問を把握しておく必要があるからだ。
ぼくも官僚をしていたが、官僚は、この質問通告を得るために「質問取りレク」に行ったり、この質問通告が深夜まで出なかったりすることがあって、その「待機」をしなければならないため、異常に残業が増える。
だから、この質問通告を前日じゃなくて前々日までに期限を早めたり、前々日は無理でも、前日の午後3時までにする、とか、そういう改革というか取り決めを作るだけで、霞ヶ関の業務量はいっきに減るのだ。
しかし、今の状況はもっとひどい。
この質問通告は、本来は具体的に「この問題のこの点について」のようにするものなのだが、今の予算委員会では自民党は「概要」のみ(これを「要旨対応」と永田町/霞ヶ関用語ではいう)しか通告してくれない。
例えば今日の予算委員会の場合だと、
「国家戦略会議について」
「子供手当について」
など。これだと、何を聞かれるか分からないので、準備を膨大にしなければならない。「応答要領」というのを作って、「これを聞かれた場合はこれを」「こっちの場合はこういう封に」という用意をする。
今国会で、官房長官に憲法解釈を質問し、官房長官が答えに窮すると、
「昔だったら内閣法制局長官がちゃんと答えてくれたんだ。法制局長官の答弁を禁止するからこんなことになるんだ」といった趣旨の批判を野党がするが、これは完全に間違っていて、
ちゃんとした質問通告をしていないことが原因。
質問通告については、今日の予算委員会で質問に立った、自民党の河野太郎さんが、指摘をしている。
http://www.taro.org/2010/02/post-713.php
要は「そんなイジワルしないでちゃんと論戦しようよ」と。
党に対してしっかり「おかしいことはおかしい」という姿勢は見習わなければならない。
三村和也
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