政府の総合経済対策で必要なこと/街頭予定更新
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政府は、8月中に「総合経済対策」と銘打った「景気対策」を取りまとめようとしている。最近の日本の政治の動きで特に顕著になってきたのは、自民党に対する公明党からの圧力である。当然、圧力の内容が国民にとってプラスになるものであれば問題はないが、党利党略では、困る。臨時国会の召集は、党の都合から9月下旬が良いとし、景気対策では、選挙向けのバラマキを主張、選挙の時期についても、来年7月の東京都議選に集中するために、年末年始が妥当といった調子であり、今の与党(自民党と公明党)のやり取りを見ていると、いったいどこを向いて政治をしているのか、と首を傾げたくなる。
さて、今、政府が行おうとしている「総合経済対策」は、公明党の主張もあり、減税、燃料費補填、中小企業支援といった、バラマキのオンパレードであるという。三村は、これらの施策がまったく不要であると主張するつもりはない。むしろ必要なものばかりであるが、それらを並べて「総合経済対策」として数兆円規模で打ち出しても、景気を立て直す効果は見込めないばかりか、国の財政再建路線が後退するというマイナスのおまけが残るだけであろう。
格差社会が広がる中で、特に低所得者向けの所得税や重民営の定額減税は必要だし、また、消費税についても、食品などをはじめとした生活必需品の税率を下げ、奢侈品などその他の物品にかかる税率は上げる、といったことも考えられてよい。
また、原油高騰が日本経済と消費者の生活を直撃している中で、緊急避難的な燃料費補填等の直接補助や、原油が高止まりする中での不測の事態による中小企業の倒産を防ぐための中小企業支援は政府として行うべきである。
しかし、よく言われるように、経済というのは、「生きもの」であり、「気分」である。特に、世界規模で資金がダイナミックに動く現在では、政府が「総合経済対策」と銘打って景気対策を打ち出すに際しては、市場に如何に有効なメッセージを与えられるかが最も重要なポイントとなる。
この10年間で、自民党政権は、国の借金を300兆円以上増やしながら、何度も数兆円単位の景気対策を行った。にも関わらず、その効果はほぼゼロで、日本経済が成長力を取り戻すという結果にはつながらず、残ったのは膨大に膨らんだ国の借金のみであった。また、残念ながら、福田総理や麻生幹事長は、既に投資家から「ばらまき型」の政治家と見られている。このため、「数兆円単位」のバラマキ補正予算を組んだところで、市場がこれを歓迎して、景気が上向くということはほぼあり得ず、政府の景気対策が効果を上げることは考えにくい。
必要なのは、低所得者向け減税や中小企業支援といった必要な政策を実施すると同時に、税金のムダ遣いを排除して、財源を確保することによって、「財政規律は守り、国の借金は増えない」「日本は行財政改革を継続している」というメッセージを市場/世界に与えることである。
また、短期的な緊急避難措置だけでなく、より長期的に、原油高騰等の一次産品高騰という経済構造の変化に対応し、弱みを強みに変える対策を打つことである。
さらに踏み込めば、民主党が、抜本的な行財政改革による余剰予算の確保と財政再建、規制緩和や環境技術への投資などの経済構造改革をマニフェストで公約して政権を取れば、最も効果的な市場へのメッセージとなる。
既に「ばらまき型」の古い政治家と市場から評価されているプレーヤーを交代させることが、実はもっとも大切な経済対策にもなるのではないだろうか。
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